トム・クランシ-の多くの著作の中に 「ジャック・ライアン」シリ-ズというのがある。
古い順に書名を挙げると
・レッド・オクト-バ-を追え
・愛国者の(パトリオット)・ゲ-ム
・クレムリンの枢機卿
・今、そこにある危機
・恐怖の総和
・日米開戦
・合衆国崩壊
・大戦勃発
(なんか1・2冊抜けている様な気がするのだが…御容赦)
初期の頃の数冊は映画化されているので タイトルはお馴染みかもしれない。
個人的な感想ではあるが、このシリ-ズは 軍事オタクには とても面白い作品である。
CIAとかKGBが 跳梁跋扈していて それが、ちゃんとした考証の上でリアル。
ジャック・ライアンという主人公が 作品が変わる度に 少しずつ、地位や職種が変化していく様も シリ-ズ物の特徴ではあるが興味深い。
このシリ-ズの もう一つ興味深い点は たとえば湾岸戦争の前に 既に、イラクに対する戦争を予見していた様な記述があったり、現実において もしかしたらロシアや中国はの政治家は こうなんじゃないか?と思わせるリアリズムにある。
そして、個人的に 最も興味深いのは「日米開戦」である。
アメリカ人の中には 日本や日本人をこう観ている人々がいるんだぞ…という部分を 教えてくれる一冊である。
さすがに 現在のアメリカの歴史教科書には 日本人が今でもチョンマゲで腹切りする民族とは記していないが、しかし、ロシアや中国などを深く研究し、鋭い洞察力で記述するトム・クランシ-であっても 日本人の風習や仏教習慣というものを誤解しているのが滑稽に思いつつ
これだけは なんだか舐められているようで腹が立つ。
あまりネタバレしたくないので 詳細は触れないが、「日米開戦」のラストは 911テロが起きる数年前に記述されて販売されている…という事と、あくまでも個人的な感想ではあるが いち日本人として 実にスカッとした感慨を得て、読後 複雑な気分だった…とだけ、申し上げておきたい。