著:加東大介 知恵の森文庫 ISBN4-334-78305-8
加東大介は役者である。
約30年前(1975年)に他界したので この役者をリアルタイムで知っていると言えば それなりの年齢である。
長門裕之や津川雅彦の叔父にあたり、沢村貞子の弟でもある…と言えば 役者一族である事が誰にでも判るだろう。
私は 倉本聰の初期の頃の作品である「6羽のカモメ」にマネ-ジャ-役で好演した姿しか覚えていないが、名脇役と言える存在であった。
この加東大介が 第二次大戦に従軍した従軍記が「南の島に雪が降る」だ。
ニュ-ギニア戦線で 味方どころか 敵からも見放された戦線での従軍記を ユ-モアも交えて記しているが、読んでいる最中に 自然と涙がこぼれる話でもある。
登場人物の中には 「ゴーマニズム宣言」を唱える 小林よしのりの祖父にあたる人物も登場する。
この作品は 今、判っているだけで 2度、映像化されているが 最初の方がマニア達の間で評価が高いが、置いてあるレンタルビデオが日本国内でも ごく僅かのようで「幻の名作」と呼ばれている。
(何方か 置いてあるレンタル屋を発見したら コソッとメ-ルで教えて下さい)
原作も 一度は廃刊となり、長いこと入手が困難だったが、昨年 嬉しい事に再刊された。
文庫本としては 743円+税 と言う値段は高いと思われるかもしれないが その値段に見合った価値の作品だと 私は認めたい。
是非、一読を奨める一冊だ。
クラヒー!! ブタネコさん、こんにちわ!
『南の島に雪が降る』、私も大好きです。中学生の頃、平日の夕方にTV放映されたものを観て、大いに感動しました。小林よしのり氏が『戦争論』で紹介してからは、もう一度、この映画を観たくなって、ずいぶんとあちこち探しました。「旧作ソフトの在庫が豊富」と評判のレンタルショップは片っ端から当りましたが、やはり、
同名新作しか在庫がありませんね。戦争映画ファンでも、この映画を観たことのある方はそれほど多くないようです(ネット世代に限定してのことですが。笑)。
昨年、ようやく、ソフトを入手して、数十年ぶりに再見しましたが、白黒映画だとばかり思っていたのがカラー作品でした。人間の記憶って、面白いものです(笑)。
戦後まもなく作られた戦争映画の方が人間的で、戦争の悲惨さは描いても、ことさら声高に反戦を訴えないのに、戦後30年以上経過してからの方が感情的で反戦色が濃くなるのは不思議な現象です。『南の島・・・』に描かれる軍隊はどこか懐かしく、温かなぬくもりを感じさせてくれます。
FORREST
FORREST さん コメントありがとうございます。
この作品は 本当に名作だと思っています。
台詞では「反戦」の言葉などありませんが、
全体の物語から こんな状況を二度とひき
起こしちゃイケナイ…と 痛切に感じました。
軍機のために隔離され、人知れず死地へと
向かう部隊員の後ろ姿が目に焼き付いて
離れません。
この映画には(もちろん原作にも)「魂」が
あると思います。
クラヒー!! ブタネコさん、おはようございます。
ビデオの方はすでにご覧になられていたのですね~。安心しました(笑)。私もこの映画は確かに「名作」であり、「魂」があると思います。また、出演者が実に豪華! 伴淳(「二等兵物語」シリーズ)、渥美清(「拝啓天皇陛下様」シリーズ)など他の作品でも存在感ある日本兵を演じた俳優さんが脇を固め、さらには死地に向かう部下を慰労したいと飛び込みでの歌唱を申し出る中隊長の森繁。あの「五木の子守唄」には泣けました・・・。あまりに堂々とした将校ぶりに、舞台上で歌うまで彼が森繁だとは気がつかなかったくらいです。
ところで、ブタネコさんは木下恵介監督の『陸軍』はご覧になられていますか? 何の先入観もなくビデオで観た私は、予想外の展開に思わず、落涙しました。戦後の映画評論家はこの作品を「反戦映画」として褒め称えているようですが、「反戦」だの「非戦」だの、そういう手垢のついた安易な言葉で表現してほしくない、立派な家族愛の映画だと思います。
FORREST
>FORREST さん
義弟が どこかで入手してきたのを観ました
中盤以降はボロボロに泣き通しでした。
『陸軍』も観たことあります。
たしかに「反戦映画」になるのかもしれません。
「拝啓、天皇陛下様」も そうなんだけど、
この二つの作品を 安易に「反戦映画」として
しか受け止められない評論家に対しては
私は 底の浅い連中だな…と 卑下しますね。
右寄りだって 戦争が良いモノじゃ無いと
判っているんです。
左に寄ってたって 主張が正しいモノは
正しいと判断し、聞く耳も持っている。
しかし、世の左寄りは 左に寄らないモノは
全て右で悪…みたいな 短絡思考しか
示さないから 大勢の理解が得られないこと
を 何故、気づかないんでしょうね?