2005年05月01日

●雑感(5月1日)


北海道の春山は 山菜の宝庫である。




例年ならば このゴ-ルデンウィ-クより少し前ぐらいから山に採取に出かけるのだが、今年は まだ山間部に ところどころ雪が残っているので まだ、充分には成長していない。


この時期は「アイヌネギ」の季節である。


画像


私は 秋のキノコ類(マイタケやラクヨウ、ボリボリ等)にも目が無いが、この春の「アイヌネギ」こそ 毎年、欠かしてはいけないものと思っている。


子供の頃から 私は「アイヌネギ」と呼んでいる山菜だが、昨今は「ギョウジャニンニク」と名前を変えて呼ぶ。


聞くところによると「アイヌ」という言葉が「差別」につながるから使用を自粛すべきだ…と 人権保護団体が提唱したからだ…そうだが、「人権保護」の大切さは 大いに認めるところの私ではあるが 人権保護団体の一部の活動に疑問を持っている私としては 少なくとも この「アイヌネギ」という呼び方だけは 今のところ変えるつもりはない。


なので、以下の文章も全て「アイヌネギ」と記述し、「ギョウジャニンニク」とは記述しないので 御不快な方は 読み進めないで頂きたい。


さて、「アイヌネギ」は臭い。


別名で「ニンニク」という名が混じるように ニンニクと同じ様な臭いがある。


しかし、普通のニンニクの臭いも 食べた人間の口臭は ひどく不快なモノだが、料理している時の臭いは 臭いでは無く匂いであり、食欲がそそられる香りとなる。


アイヌネギも同じで 茹でたり炒めた時に生じるのは「香り」 とても食欲がそそられると同時に「お? もう春だなぁ…」 そう季節を感じさせる風物である。


いろんな食べ方がある。


生のまま 醤油漬けにする…。


茹でたのを短冊に切って 醤油漬けにする…。


私は 茹でたのを短冊に切ったモノに 卵黄だけを落として 少々の醤油で かき混ぜて食べるのが大好きである。


それと 茹でたのを短冊に切って 軽く醤油漬けにして冷凍保存し、ジンギスカンを食べる時に つけあわせで、焼いて食べるのも美味い。


アイヌネギとは 基本的に山に入って自分で採ってくるものだったのだが、最近は ス-パ-や八百屋の店頭で アイヌネギを買い求める事が出来る 便利な時代になったものだ。


しかし、流通経路にのって 店頭で買い求めるものは どうしても風味が落ちる。


特にアイヌネギは 採取して直ぐに調理しないと どんどん短時間で風味が落ちる。


午前中に採取したモノは その日の晩までに調理しないと すっかり風味が落ちてしまうぐらい繊細なモノなのだ。


だから、本当に美味いアイヌネギを食べたくば 自ら山に入って自分で採って来なければならないのだ。


さてさて…


私の実家、それに嫁の実家 双方とも 父親が自衛官だったことは既に述べた。


こう言うとナンだが、自衛官という者にとって 山に入って山菜を採取するという事は ごく当たり前の知識であり、日常とも言える。


その風習は 定年退官した後にも残り、とにかく山に入って 季節の山菜を採ってくる。


たとえば「マイタケ」 これは、採りに行った人が見つけたら 嬉しくて踊ったから、「舞茸」と名が付いた…という いわれの一つがある。


嬉しくて踊りたくなるぐらい美味い… それは言える。


マイタケにしろ、アイヌネギにしろ 採取できるポイントは 一度、発見したら 乱雑な取り方をしない限り、次の年、また その次の年…と 同じ場所で採る事が出来る。


要は 取り方にコツがあり、根をちゃんと残し 株を 少しだけ残して 根こそぎ採る様な真似をしないでおくのだ。


そうやって いろんなポイントを把握しておけば 他者が先んじない限り、毎年 安定した収穫が見込める。


だから、その採取ポイントは 「北斗の拳」の「北斗神拳」同様 一子相伝…と言われるぐらい 山菜マニアは 絶対に他人に教えない。


私の父と 嫁の父と 義弟の父は 3人とも現職自衛官の頃、自分のポイントを開発していた。


私と嫁が結婚し、私の妹と義弟が結婚し、三つの家が 一つになった時、それぞれの場所は 3者間で公開され、現在 そのポイントは私に継がれて今に至る。


これは 我が家の継承伝来なのだが、残念ながら我が家も 義弟も それぞれ娘が一人づつで息子がいない。


ゆえに、ゆくゆくは 娘か姪の亭主になる男に継がさなければならないのだが…


昨年、私は ギックリ腰&骨盤にヒビ を患い、この風物を全うする事が出来なかった。


春の風物を 仏壇に供える事が出来ず、御先祖様に不覚を詫びた。


今年こそは 去年の分も収穫せずばならず、去年 収穫せずに放置したから おそらく今年は 時期さえ間違えなければ豊作の可能性が大である。


山菜採り用の装備一式の手入れをし、いつでも出動できる態勢を整え、天候を眺める日々が続いている。


そんな私の気持ちを知ってか、今朝 ベランダから 山間を眺める私の背に


娘「ねぇ お父さん 今度、いつ山菜採りに行くの?」


と言った。


私「明日あたり 天気が良ければ 様子を見て来ようと思ってるよ」


娘「私も ついて行って良い?」


不意を突いた 娘の その言葉に つい目頭が熱くなる私。


そうなんだ、別に 息子じゃなくても一子相伝でいいのだ。


しかし、「山歩き? 嫌だ、汚れるしぃ…」 そう娘に言われるのが辛くて 今まで言えずにいたのだが、娘の方から まさか、そう言ってくるとは思わなかった。


私は 涙を見られるのが嫌だったので 外を眺めたまま


私「おう いいけど、キツイし 汚れるぞ」


娘「いいよそんなの 当たり前の事じゃん」


私「そっか? じゃ、一緒に行くか…。 でも、ちゃんと汚れても良い服と 動きやすい靴を履くんだぞ」


娘「ウン。 あ、そうだ 夏靴が もう古くなっちゃったんだ… お父さん お小遣い貰える?」 


私「あぁ いいよ」


私は 話の流れに後先を考えず同意した。 その途端である。


娘「ママぁ お父さん、お小遣いをくれるって言うから 買い物に行こ?」


どこに隠れた?と聞きたくなるぐらい 素早い動きで 何処からかタイミング良く現れる嫁。


嫁「あら? ホント? 良かったわねぇ… じゃ、直ぐ準備して出かけるわよ」


その母子の会話の連携に呆気にとられた。


「こいつら 前もって脚本書いてやがったなぁ…」


そう気づいた時には遅かった。




記述者:ブタネコ | 掲載日時:2005年05月01日 13:41 このエントリをlivedoorクリップに追加 このエントリーのlivedoorクリップ被リンク数 このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリーのはてなブックマーク被リンク数
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コメント

はじめまして。takuさんの所から、おじゃまいたしました。大分前から、記事に興味があり読ませていただいてたのですが、お駄賃代わりの説明もあり、全部、ぽち、させていただきました。管理人さんの、記事で、高中正義の、ブルーラグーンとか、岩崎さんのこと、私も、飛行機好きで、昨日訓練場所で酔いしれておりました。特に笑えたのは、お嬢様の、お部屋に、入られた事と、素敵な、お仲間達とのやり取り。これからも、読ませていただきます。takuさんも、管理人さんも、綾瀬さんのFANの方は、印象は、凄くやさしい、知的な方が多いですね。頭を、使う分、癒しをもとめるのでしょうか。長くなりすみませんでした。よい休日を

コメント by エメラルド | コメント受信日時 : 2005年05月01日 11:29

>エメラルドさん はじめまして^^

ヤラシくて、痴的なオッサンですが どうか
今後もよろしく御願いします^^;

コメント by ブタネコ | コメント受信日時 : 2005年05月01日 18:56

いいですね〜山菜
まだ雪が残るというのは驚きですが
無知も重なり「アイヌネギ」を知りません・・・不覚です
家の周りでも山菜は沢山採れますが
ツクシなんかはもう早いもん勝ちでよそ者に採られてしまいます
縄張りもくそも無いですからね
ちなみに最近家では貰い物の筍が春の食卓を演出しております^^

コメント by mellow | コメント受信日時 : 2005年05月02日 01:28

ま、ま、良いじゃないですか、脚本どおりでも。
ほほえましいですよ、父娘で山菜採りなんて。

そういえば、アボリジニは差別用語とは違うんですかね。
オーストラリア先住民とは言わないですもんね。
何かとてつもない無知振りを披露しているんではないかとびくつきながら書き込んでます・・・

コメント by うごるあ | コメント受信日時 : 2005年05月02日 01:59

>mellow さん

ツクシは 札幌では あまり馴染みがありません。

タケノコは 今月の中過ぎ、それも 本州の様に太いモノでは
なく、細くアスパラみたいなやつなんです^^;


>うごるあ さん

私が 昔から 良く知っていて親しくしている方は「アイヌ」として誇りを
もっておられ、最近 よく使われる「ウタリ」という表現に違和感を抱いて
いると よく笑います。

「表現差別だ」と主張するのは 主に本州方面から わざわざやって
来て、「人権」を主張する方々がほとんどで 道内の事を ホントに
知ってんのか?と思うような人に多いのが 玉にキズなんです。

コメント by ブタネコ | コメント受信日時 : 2005年05月02日 04:42
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